探究の問いをつくる50分授業案|教員向けワークシート項目と指導のポイント
「探究のテーマが広すぎる」「調べ学習で終わってしまう」。授業の導入でこうした悩みがあるときは、生徒が身近な場面を観察し、確かめられる問いに変える練習から始められます。この記事では、高校の先生が授業準備の参考にできる、50分の導入授業案と書き込み項目を紹介します。
この授業案は、今回の記事のために作成したオリジナルの例です。実在校の実践結果や、探究ポータルに収録済みの教材を転載したものではありません。学年、授業時間、生徒の経験に合わせて調整してお使いください。
【高校の探究担当の先生へ】
当メディアを運営する私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、全国の高等学校様へ、探究スペシャリストによる探究支援と、社会とつながるICTツール「高校向け探究学習サービス『TimeTact』」を提供しています。
現在、探究に関する無料相談会を開催中です。探究へのICT活用や外部連携にご興味ある方、お気軽にご連絡下さい。ご予約は探究学習・TimeTactの無料相談フォーム
【企業のCSR広報ご担当者様へ】
CSR広報活動の強い味方!
探究教育を通して、学校と繋がるさまざまなメリットを提供しています。
まずはお気軽に「教育CSRサービスページ」より資料をダウンロードください。
また無料相談も可能です。些細なご相談やご質問、お見積りなど、お気軽にご相談ください。
授業のねらいと準備
- 「気になること」と「調べて確かめる問い」の違いを理解する。
- 問いの対象・場面・比べ方を具体的にする。
- 問いを確かめるために必要な情報と、次の行動を考える。
準備するものは、紙またはノート、筆記用具、タイマーです。以下のワークシート項目を板書するか、配布資料に転記してください。個人で考えた後、2〜4人で話し合う構成です。この50分では調査結果を出すところまで求めず、次の授業で調べる問いを1つ残します。
50分の進め方
| 時間 | 生徒の活動 | 先生の働きかけ |
|---|---|---|
| 0〜5分 | 身近な「少し気になること」を3つ書く。 | 大きな社会問題から始めなくてもよいと伝える。良し悪しを急いで評価せず、具体的な場面を聞く。 |
| 5〜15分 | 1つ選び、「いつ・どこで・誰にとって」を書き足す。 | 自分の経験と、まだ確かめていない推測を分けるよう促す。 |
| 15〜25分 | 問いを2通りつくる。対象や比較条件を変えてみる。 | 「なぜ?」だけにせず、「どの場面で」「何と比べて」も使えると示す。 |
| 25〜40分 | 小グループで問いを読み合い、確かめ方を提案する。問いを1つ選び直す。 | 答えの予想を競うより、必要な情報を手に入れられるかを一緒に考える。 |
| 40〜50分 | 問い、必要な情報、次の行動を記入して振り返る。 | 問いを変更した理由を聞き、次回の調査に向けた準備を確認する。 |
そのまま転記できるワークシート項目
- 気になる場面:いつ、どこで、どんなことが気になったか。
- すでに知っていること:自分で見たこと、資料で確認したこと。推測は分けて書く。
- 問いの案A・B:対象、場所、時間、比べる条件を具体的にする。
- 確かめるための情報:何を知れば問いに近づけるか。
- 情報の集め方:資料、観察、集計、聞き取りなど。学校のルールや許可も確認する。
- 仲間からの助言:わかりにくかった点、調べやすくする提案。
- 選び直した問い:変更したところと、その理由。
- 次の行動:次の授業までに何を、どこで確認するか。
問いを具体的にする例
たとえば「学校生活を便利にしたい」という関心を、「校内で待つ時間」に絞ると、次のように問いを具体化できます。
- 最初の案:どうすれば校内の待ち時間を減らせるか。
- 具体化した案:同じ場所でも、時間帯によって待ち時間はどのように違うか。
- 必要な情報:観察できる場所、時間帯、待ち時間の記録方法、比較する日。
- 次の行動:先生に観察の可否を確認し、個人を特定せずに記録できる方法を決める。
これは問いのつくり方の例であり、待ち時間の原因や改善効果を示す実測結果ではありません。観察や聞き取りを行う場合は、学校のルールに従い、必要な許可を取り、名前・顔写真などの個人情報を不用意に集めないようにします。
振り返りで確認する3つの観点
- 具体性:対象・場面・比較条件が読み手に伝わるか。
- 実行可能性:必要な情報を、授業の条件の中で集められそうか。
- 見直し:助言を受け、問いや調べ方を変更した理由を説明できるか。
完成した問いの見栄えだけでなく、問いを見直した過程も記録に残します。次の授業では、集めた情報をもとに問いをさらに絞ったり、比べる条件を変えたりできます。
授業案・教材・実践事例をさらに探す
StudyValleyの探究ポータルでは、授業準備に使える指導案・教材・実践事例を確認できます。学校・教育関係者は無料で登録を申請でき、資料の閲覧・取得には登録・承認が必要です。
サービスの使い方は探究ポータルの紹介記事、授業全体の設計は探究学習の完全ガイドもご覧ください。
学校・教育関係者の方へ
探究学習の授業設計やTimeTact活用を相談する
学校の状況に合わせて、探究カリキュラム、教員負担、外部連携についてご案内します。
【高校の探究担当の先生へ】
当メディアを運営する私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、全国の高等学校様へ、探究スペシャリストによる探究支援と、社会とつながるICTツール「高校向け探究学習サービス『TimeTact』」を提供しています。
現在、探究に関する無料相談会を開催中です。探究へのICT活用や外部連携にご興味ある方、お気軽にご連絡下さい。ご予約は探究学習・TimeTactの無料相談フォーム
【企業のCSR広報ご担当者様へ】
CSR広報活動の強い味方!
探究教育を通して、学校と繋がるさまざまなメリットを提供しています。
まずはお気軽に「教育CSRサービスページ」より資料をダウンロードください。
また無料相談も可能です。些細なご相談やご質問、お見積りなど、お気軽にご相談ください。
【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表
東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。











