企業がどれだけ広く知られているかを示す指標、企業認知度。重要だという声は度々耳にするものの、なぜ重要なのか、向上させるための施策にはどのようなものがあるのかなど、詳しく知りたい人も多いのではないでしょうか?
今回の記事では「企業認知度」について、重要性や調査方法、施策を検討するうえでの考え方などを幅広く解説していきます!
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企業認知度とは?企業知名度との違いも解説
企業認知度とは、企業がどれだけ広く知られているかを示す指標です。「企業認知度」と似た言葉に「企業知名度」がありますが、両者の意味は厳密には異なっています。
企業認知度 | 事業内容やその他企業の特徴など、「理解を伴って知られているか」を示す指標 |
---|---|
企業知名度 | ただ単に「社名/商品名を知られているか」を示す度合い |
ただしビジネスにおいて知名度だけ上げれば良いと考える人はほとんどいないため、実際にはほとんど同じ意味として使われていることも多いです。
企業認知度の調査方法と指標4選
企業認知度が現状どの程度あるかどうかを調査する方法としては、以下の4つが考えられます。
- 日経イメージ調査を活用する
- アンケート調査を実施する
- 会社名の検索回数を調査する
- SNSのエンゲージメントを調査する
①日経イメージ調査を活用する
日経イメージ調査とは、日経新聞社が実施をしている、大企業を中心とした約700社を対象としたブランドイメージ調査です。首都圏のビジネスパーソンや一般個人に回答を依頼しており、毎年夏季に実施されています。
日経イメージ調査には企業認知度の項目もあるため、自社が調査対象になっているのであれば、活用すると良いでしょう。
②アンケート調査を実施する
企業認知度をしっかりと把握したい場合は、アンケート調査を実施する必要があります。アンケート調査の方向性は、数値や選択式で回答してもらう「定量」と文章や対話で回答してもらう「定性」の2種類が考えられます。調査の目的や活用方法に応じて、使い分けたり両方を取り入れたりしましょう。
定量のアンケートを実施する場合は、インターネットや調査会社を活用し、十分な回答数を用意すると良いでしょう。アンケート調査の対象に当てはまる人の人数や、どの程度正確な結果を得たいかにもよりますが、一般的には400人前後から回答を得られると、信頼性の高い結果が得られると言われています。
③会社名の検索回数を調査する
企業認知度を簡易的に調べる方法の1つに、検索エンジンにおける会社名の検索回数を調査するという手段があります。会社名の検索回数と企業認知度は、ある程度比例していると考えて問題ありません。
会社名あるいは商標、サービス名をツールで調べてみましょう。
ちなみに①でご紹介した「日経イメージ調査」の企業認知度ランキング200に掲載されている企業を検索してみたところ、5万~500万程度の月間検索ボリューム数がありました。
もちろん業界やBtoBかBtoCかによっても変わってきますが、特定の市場・人に対して認知を取りたい場合は1000以上の月間検索ボリューム、一般大衆における認知度を取りたい場合は1万以上を目安にするのが一般的です。
会社名の検索回数を調査するツールは、「キーワードプランナー」や「Ubersuggest」など様々なものが用意されています。こうしたツールを使って自社の検索回数の推移や他社の検索回数などを調査し、様々な数値を比較すると良いでしょう。
④SNSのエンゲージメントを調査する
SNSも、企業認知度を簡易的に調べられるツールの1つです。自社の投稿に対する表示回数やいいね数などを数えたり、自社についての投稿を確認したりすることで、企業認知度をある程度推測することができます。
ただしSNSでのリアクションや投稿は、自社について「認知」よりも一歩進んで、何かしらの感情や興味を伴って行われることが多いです。あくまでも企業認知度を把握したいという場合には、参考程度にとどめておくと良いでしょう。
企業の認知度を上げるメリット3つ
企業の認知度を上げるメリットは、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- 売り上げが上がる/顧客を獲得しやすくなる
- 人材を獲得しやすくなる
- 資金調達がしやすくなる
①売上が上がる/顧客を獲得しやすくなる
個人の消費者に商品・サービスを提供するBtoCの領域であれば、「会社/商品・サービスの知名度が上がれば、売上も上がる」というのは想像しやすいと思います。消費者の立場からすると、もし店頭に同じような商品が並んでいるのであれば、まったく知らない/聞いたことがない商品よりも、知っている商品のほうが気になったり手に取ってみたりしますよね。
企業や団体に対して商品・サービスを提供するBtoBの領域においても、売上を上げる/顧客を獲得する上で認知度を上げることは重要です。合理的な検討プロセスだけを経て意思決定をすると思われがちなBtoBの領域ですが、情報収集をして判断をするのは生身の人間。やはりすでに知っている会社・サービスであれば、情報収集や検討のハードルが下がります。最終的な意思決定者が会社・サービスを知っているかどうかも、顧客を獲得する上で重要なポイントです。
②人材を獲得しやすくなる
採用市場においても、企業の認知度を高めておくことは重要です。選考が進むにつれて認知度の重要性は下がっていきますが、最初に「話を聞いてみようかな」「少し調べてみようかな」と思ってもらいやすいのは、認知度が高い会社です。
また「採用候補者の家族や知人が会社のことを知っている」というのも、意外と採用に寄与するポイントになります。家族や知人に会社のことを話した際に、「そんな会社聞いたことない」と言われるのと「ああ、あの会社ね」と言われるのとでは、後者の方が安心して入社しやすいですよね。細かいポイントではありますが、認知度を上げるメリットの1つとして押さえておくと良いでしょう。
③資金調達がしやすくなる
会社の認知度が高いことで、資金調達がしやすくなるというメリットもあります。プロの投資家・投資機関であれば、認知度に左右されずに会社や事業を評価するかもしれません。一方で、一般投資家が投資先を選ぶ場合には、会社の認知度が高いことは少なからずアドバンテージになります。
上場していない企業であっても、例えばクラウドファンディングを実施するなど、広く資金を調達する機会がないわけではありません。その場合にも、ほとんど知られていない会社よりも、ある程度認知度がある会社のほうが、資金調達の難易度は低くなるでしょう。
企業の認知度を上げる具体的な施策例
会社の認知度向上について考える際には、ただ社名や商品に触れてもらう機会を作るだけではなく、「受け手に何かしらの印象を残し、記憶してもらうこと」をゴールに置くと良いでしょう。具体的な施策を考える際にも、ただやみくもにアイディアを出すのではなく、下記3つの方向性を押さえたうえで考えると良いです。
①プロモーション・セールス活動 | 自分から自分のことを直接相手に伝える活動 |
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②PR・広報活動 | 企業とステークホルダーとの間に信頼関係を構築・維持する活動 |
③ブランド管理 | 自分が相手に抱いてほしい印象を、相手に抱いてもらえるように働きかける活動 |
これら3つの方向性を踏まえて、以降ではそれぞれの具体的な施策をご紹介していきます!
セールス・プロモーション活動の具体施策例7選
自分から自分のことを直接相手に伝えるプロモーション・セールス活動について、具体的な施策7つをご紹介します。
①アウトバウンドセールスを強化する | 架電営業、飛び込み営業、営業メールの送付など、ターゲットに対して企業側からアプローチをするセールス手法を強化する |
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②展示会に出展する | 顧客の獲得を目指し、決まったテーマに沿って各企業が展覧会のように展示をする展示会に出展をする |
③イベントを開催する | 自社サービスと親和性の高いテーマで、セミナー・ウェビナーなどのイベントを開催する |
④キャンペーンを実施する | 消費者間での情報拡散を期待し、お友達紹介やプレゼントなどのキャンペーンを実施する |
⑤Web広告を出す | ターゲットを細かく設定し、そのターゲットに合った媒体を選んで出稿できるWeb広告を出す |
⑥オフライン広告を出す | 街中の看板やチラシに掲載する、オフライン広告を出す |
⑦マス広告を出す | テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどのマスメディアに対して配信するマス広告を出す |
すでに実施済みの施策も多いかもしれませんが、質・量を向上させるという方向性でも検討すると良いでしょう。
PR・広報活動の具体施策例9選
顧客やメディア関係者をはじめとして、採用候補者や地域住民など、企業には多くのステークホルダーが存在しています。1つひとつのステークホルダーに対して信頼関係を構築するように活動することで、結果的に認知度も向上します。具体的には、以下9つのような活動が考えられます。
①SNSの運用を開始/強化する | SNSを通して多くの人に情報発信をすることで、様々な人から企業への信頼感や好意を醸成することができる |
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②コーポレートサイトを作成/リニューアルする | 会社やサービスについて一歩進んで理解を深めようとしたときに最初に見るサイトを整備することで、信頼感を高めることができる |
③オウンドメディアの運用を開始/強化する | 自社で運営・発信を行うブログメディアで、自社の潜在顧客が抱えているであろう課題に対するお役立ちコンテンツや、自社製品の魅力、採用向けインタビュー記事などを発信する |
④外部メディアからの取材を受ける | 特に影響力のある媒体に取り上げられれば、大幅な知名度向上が期待できる |
⑤プレスリリースを配信する | 自社を取材してもらえるように、外部メディアの記者に向けて働きかける情報発信手段「プレスリリース」を配信する |
⑥記者向け勉強会・発表会を実施する | 記者向けの勉強会や発表会を実施し、記者との信頼関係を構築しておく |
⑦アンケート調査を実施する | 自社の業種・業界と親和性の高いアンケート調査を実施し、結果を発信する |
⑧スポーツクラブ・地域イベントなどに協賛をする | スポーツクラブや地域イベントなどに協賛をし、社名やロゴの露出機会を増やしたりイベント参加者と交流したりする |
⑨CSR活動に取り組む | 社外に対するCSR活動を通して多くの人と接触をしたり、情報発信をしたりして認知拡大を狙う |
PR・広報活動は、対象とするステークホルダーが多岐に渡り、様々な観点から検討することが求められます。取り組みやすい⋏重要な活動から着手をしましょう。
ブランド管理・強化の具体施策例3選
ブランディング活動において重要なのは、一貫性です。どんな接点であっても同じ印象を抱いてもらうように、表現を統一する必要があります。「ブランドを管理する」とは、統一された表現ができるようにマネジメントする行為です。
会社の認知度を上げるために必要なブランド管理は、具体的には以下3つです。
①社名と各サービス名のつながりをわかりやすくする | 社名をサービス名に入れるなど、社名と各サービス名のつながりをわかりやすくすることで、記憶されやすくする |
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②ブランドのトーン&マナーに統一感を持たせる | 会社や各サービスの表現に一貫性を持たせ、社内で表現のルールを定める |
③視認性・可読性の高いデザインにリニューアルする | 会社やサービスのロゴ、パッケージなどを見やすく読みやすいデザインに変更する |
ブランドの表現は頻繁に変更できないことが多いため、慎重に判断することが求められます。
会社の知名度を向上させたい企業様必見!知名度・認知度向上にも寄与する探究学習のサポートプラットフォーム「TimeTact」
当メディアを運営する私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、探究学習サポートプラットフォーム「TimeTact」を提供しています。
探究学習とは、日常生活などを通じて自ら課題を設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動のことです。 高等学校では「総合的な探究の時間」などの科目において、探究学習を導入した授業が行われています。
探究学習の詳細については、こちらの記事でご紹介しています。
「TimeTact」とは?
「TimeTact」とは、全国の教育機関を対象とし、主に高等学校に導入されている探究学習サポートプラットフォームです。「TimeTact」を通して、全国の教育機関様に対しては探究学習の実施をサポートする機能を、企業様に対しては生徒に自社の課題に取り組んでもらう場・機会を提供しています。
「TimeTact」を導入いただいた企業様は、自社の課題を探究テーマとして、自社概要や事業内容をインプット資料としてコンテンツ化し、授業の教材として「TimeTact」を通じて生徒へ提供できます。それにより、生徒に自社概要や事業内容を閲覧してもらったり、自社課題に取り組んでもらうことができます。
自社課題に取り組んだ生徒に対しては、「TimeTact」を通して成果へのコメントをすることができます。また生徒の発表を聞いたり、フィードバックをしたりする探究学習成果発表会を開催し、生徒と直接交流することもできます。
探究学習成果発表会の例はこちらでご紹介しています。
「TimeTact」が会社の認知度向上に寄与する4つの理由
「TimeTact」は会社の認知度を向上させたい企業様に、ぜひ導入いただきたいサービスです。
①生徒に会社や事業について理解を深め興味を持ってもらえる
「TimeTact」では、「TimeTact」を導入いただいた企業様の自社課題を探究テーマとしてコンテンツ化し、生徒へ提供しています。生徒は「TimeTact」に表示されている企業様コンテンツの一覧から、自身が取り組む課題を選択します。生徒に自社課題に取り組んでもらうことで、表面的ではない、事業や仕事の内容、取り組んでいる課題などを把握したうえでの興味を持ってもらうことができます。
②多くの生徒に自社概要や事業内容の資料を閲覧してもらえる
生徒が課題を選択する際には、複数の企業様コンテンツを閲覧して検討をします。したがって自社課題に取り組まなかった生徒に対しても、自社概要や事業内容の資料を通して会社を知ってもらい、事業に対して理解を深めてもらうことができます。
③自社課題の解決策について生徒同士で発表してもらえる
学習プログラムの最後には、各生徒が取り組んだ課題に対する解決策を発表し合う「探究成果発表会」が開催されます。生徒同士のプレゼンテーションを通して、自社課題に取り組まなかった生徒にも自社の概要や事業について理解を深めてもらうことができます。
④CSR活動の取り組みについて発信する題材になる
TimeTactの導入により、教育CSRの領域で社会貢献をすることができます。生徒が解決策を発表し合う「探究成果発表会」には企業様も参加できるため、その様子を社外に発信することもできます。
またこれまで「探究成果発表会」の様子については様々なメディアにご紹介いただいているため、外部メディアへの露出も期待できます。
「TimeTact」の導入事例については、こちらの記事をご覧ください!
https://www.blog.studyvalley.jp/2024/07/05/%e3%80%90%e5%b0%8e%e5%85%a5%e4%ba%8b%e4%be%8b%e3%80%91%e9%ab%98%e6%a0%a1%e7%94%9f%e3%81%ae%e8%87%aa%e7%94%b1%e3%81%aa%e7%99%ba%e6%83%b3%e3%82%92%e5%9c%b0%e5%9f%9f%e3%83%bb%e7%a4%be%e4%bc%9a%e8%b2%a2/
「TimeTact」を導入するその他のメリット
「TimeTact」を導入いただくことで、知名度向上への寄与以外にも採用力の向上・社内活性化など様々な効果が期待できます。
採用競争に勝つブランディング
近年では「企業の社会的責任」に対する注目が集まっており、「世の中の役に立ちたい」「社会貢献がしたい」と考えている求職者も少なくありません。
「TimeTact」を通して教育支援に参加することで、社会貢献性の高い企業としての認知が高まり、優秀で意欲的な人材の採用が期待できます。
社員のやる気を刺激—教育支援で見える社内活性化の効果
企業課題を探究テーマとして学生と一緒に考えることで、仕事への満足度や企業への帰属意識を強化し、社内活性化と生産性の向上が期待できます。
イノベーションへの架け橋
探究学習に投資することで、若者の創造性と企業の新技術や新サービスが結びつき、イノベーションの土台を構築することができます。
最小限のリソースで導入できる
当社では、採用・認知向上・社内活性化の課題抽出から、探究テーマの設定および、探究学習における取り組みまでの一切をサポートしています。企業様には最小限のリソースで取り組んでいただけます。
詳細は「TimeTact」の企業様向け紹介ページをご確認ください!
【高校の探究担当の先生へ】
当メディアを運営する私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、全国の高等学校様へ、探究スペシャリストによる探究支援と、社会とつながるICTツール「高校向け探究学習サービス『TimeTact』」を提供しています。
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【この記事の監修者】
田中 悠樹|株式会社Study Valley代表
東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。