探究学習

探究学習の成果で受験できる「探究型入試」の大学8選

「探究学習のモチベーションが上がらない」
「探究はがんばっているけど教科の成績がいまいち。入試のためにも教科を頑張ってほしいのに」

このようなお悩みをお持ちの先生方も多いのではないでしょうか。受験が視野に入り始める時期になると、探究学習よりも教科の勉強に時間を使いたい学生が多くなり、探究学習に意識が向きにくくなりますよね。

しかし、探究学習の成果を入試に活かす方法があります。探究か入試かでなく、両者を両立させることも可能です。

この記事では、高校の「探究学習の成果」をもって受験できる「探究型入試」を実施している大学を紹介します。

目次
「探究型入試」を行っている大学8選
1.関西学院大学「探究評価型入学試験」
2.奈良女子大学「探究力入試Q」
3.桜美林大学「探究入試Spiral」
4.工学院大学「探究成果活用型選抜」
5. 大阪樟蔭女子大学「探究学習評価型入試」
6. 静岡産業大学「探究プレゼンテーション入試
7. 東京都市大学「学際探究入試(理工系)」
8. 福井県立大学『総合型選抜「探究力発掘」』
まとめ

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「探究型入試」を行っている大学8選

ここでは高校での「探究学習」を入試の選択肢に用意している大学を8校紹介します。

*2022年8月時点の情報です。最新の情報は、必ず大学公式サイトをご確認ください。

1.関西学院大学「探究評価型入学試験」

関西の私学大学・関西学院大学は「探究評価型入学試験」を実施しています。文学部、法学部、社会学部、総合政策学部など文系10学部、理学部、工学部など理系学部4学部の計14学部でそれぞれ若干名を受け入れています。

【入学試験概要・要項】
本入学試験は、高等学校もしくは中等教育学校の教育課程内の授業等において、横断的・総合的な学習や探究的学習を通して能力を高めた生徒を多面的・総合的に評価を行う入学試験です。(関西学院大学公式サイトより)

一次審査は高校の探究の成果の提出、二次審査は面接やプレゼンテーションで行われます。

詳細:探究評価型入学試験 | 関西学院大学 入試情報サイト

2.奈良女子大学「探究力入試Q」

(奈良女子大学「探究力入試Q」より引用)
奈良県の国立大学法人・奈良女子大学は「探究力入試Q」を設けています。

単に答えを出すのではなく,自分で問いを立ててそれを解き明かしていく。
そういうことが好きなひとをこの入試は歓迎します。

なぜでしょうか。それは大学という場がそのような世界だからです。

大学にいるのは教師と生徒ではありません。教員も学生もともに探究をする者として同じ地平に立ち,互いの知的関心を尊重しながら進んでいく。それが大学です。

そこでは,試験問題等を解くべく身につけた勉強の能力だけではなく,日頃から瑞々しい問いを抱き,考え,答えをだし,さらにそれを疑う力が大切です。(奈良女子大学公式サイトより)

文学部、理学部、生活環境学部で、高校のときの探究の成果、および、小論文や作文、プレゼンテーションで選抜を行います。

詳細:奈良女子大学「探究力入試Q」

3.桜美林大学「探究入試Spiral」

東京の私立大学・桜美林大学は2021年度から「探究入試Spiral」を設けています。出願条件は「学内外のコンテストや発表会等」に出場したこと、となっていますが、学内の発表会でもよく、受賞歴も必須ではありません。応募しやすい条件といえるでしょう。

探究という新しい学び方は、社会に出たあともずっと必要です。そして未来のあたりまえになります。探究的な経験を重ねてきた受験生を評価するために、この入試方式を新設しました。(桜美林大学公式サイトより)

選考は高校の探究の成果、面接などです。リベラルアーツ学郡で20人程度、ビジネスマネジメント学群で15人程度、健康福祉学群で若干名の募集となっています。

詳細:桜美林大学「探究入試Spiral」

4.工学院大学「探究成果活用型選抜」


東京の私立大学・工学院大学も高校の探究活動をもって受験できる大学の一つです。

高校の総合的な学習(探究)の時間帯において課題探究学習の経験者であり,その経験や成果を活かし、大学進学後も専門分野を学びながら、技術者、研究者を目指す意欲のある方を募集します。(工学院大学公式サイトより)

一次選考は、高校の「探究活動書類審査」と基礎学力調査(数学・英語)、二次選考は探究活動に関するプレゼンテーションと面接が行われます。工学部、先端工学部、建築学部、情報学部の学科それぞれ(一部除く)に1~5名が探究成果活用型選抜の募集があります。

詳細:工学院大学「探究成果活用型選抜」

5. 大阪樟蔭女子大学「探究学習評価型入試」

大阪の私立大学・大阪樟蔭女子大学も探究学習の成果を活かすことができます。

大学でも探究していく強い意志を持った受験生の出願を期待しています。(大阪樟蔭女子大学公式サイトより)

高校3年間の「総合的な探究の時間」の授業を通じて、自分自身がその課題をどのように捉え、考えて行動したのか。何を学び、どのように成長したのか。そして高等学校での学修成果や経験を活かして、入学後にどう活かしていきたいかを「プレゼンテーション形式」で発表します。

詳細:大阪樟蔭女子大学「探究学習評価型入試」

6. 静岡産業大学「探究プレゼンテーション入試」

静岡の私立大学・静岡産業大学にも探究の成果を活用した入試があります。

自身で設定したテーマ(地域課題やビジネス社会など)に基づき、高校等での探究活動(課題研究)で学び得た力を生かしてプレゼンテーション用の資料を作成し、プレゼンテーションを行います。(静岡産業大学公式サイトより)

プレゼンテーションは8~10 分の発表+ 質疑応答で構成されており、計20分程度です。地域課題やビジネス社会など、テーマは受験者本人が設定します。

テーマの重要性を論理的に説明できているか、具体的な事例やデータを提示できているか、資料を有効に活用できているか、質問に対して適切に回答できているか等が評価されます。

詳細:静岡産業大学「2023年度入試(総合型選抜)」

7. 東京都市大学「学際探究入試(理工系)」

東京の私立大学・東京都市大学でも入試に探究が活用できます。

機械工学科・機械システム工学科・電気電子通信工学科・医用工学科・応用化学科・原子力安全工学科の6学科横断型の新機能カリキュラ ム「ひらめき・こと・もの・ひと」づくりプログラムに連接する入試で、この先駆的なプログラムでの活躍が期待できる学生を受け入れる。(静岡産業大学公式サイトより)

2つの選考形式があります。調査書と志望理由書は共通ですが、以下のような違いがあります。

タイプ1では、探究総合問題と小論文を通じて選考を行います。「思考力・判断力・表現力」を評価する総合的な問題と「ひらめき・こと・もの・ひと」づくりプログラムの理解が評価対象です。

一方で、タイプ2では面接で選抜が行われます。面接は全て英語にて行い、志望動機、「ひらめき・こと・もの・ひと」づくりプログラムの理解、簡単な日常会話の力を確認します。

詳細:東京都市大学「学際探究入試(理工系)」

8. 福井県立大学『総合型選抜「探究力発掘」』

本学では、入学者選抜の多様化の一環として、特定の分野について学びたいという強い意 志があり、将来その分野で活躍しようという強い意欲と希望を持つ学生を受け入れるため、 本人の熱意、能力、適性などを重視した選抜を次のとおり実施します。(福井県立大学公式サイトより)

この選考は生物資源学科が対象になります。高校などでの研究への取り組みをアピールできます。探究や部活動、自由研究等での理科、数学、情報など自然科学分野の課題研究が対象です。募集人数は45名です。学校内で行った探究の成果を活かせます。

詳細:令和5年度学生募集要項《総合型選抜》

まとめ

探究型の入試を導入している8つの大学を紹介しました。探究学習は進路にも活かすことができます。勉強か探究かではなく、両方の選択肢を取っていけたら理想的ですね。

探究学習と入試の関係についてはこちらの記事で詳しく解説しています。こちらの記事もぜひ参考にしてください。

>探究学習と大学入試の関係。学力への影響や課題について

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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。