探究学習

「仮想通貨」「宇宙」をテーマに探究学習!イベントレポート~横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校~

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校で行われた、探究学習イベントの様子をレポートいたします。

イベントは1日完結型のワークショップ形式で、テーマは2つ。いま話題の「仮想通貨とブロックチェーン」、そしていつの時代も少年の心をときめかせる「宇宙」です。

イベントの前半ではテーマに関する最新情報を専門家から直接、講演形式で学び、後半では「ビットコイン/宇宙をより身近に感じてもらうには?」という問いに探究型グループワークで取り組み、発表を行いました。

講師には生徒から次々と鋭い質問が向けられ、ワークシートにはユニークな意見がびっしり書き込まれるなど、生徒たちは探究心を大いに掻き立てられたようです。

「宇宙」はもちろん、生徒だけでなく先生にとっても比較的なじみが薄かった「仮想通貨」というテーマにおいても活発な議論が見られ、より良い探究学習の実現のため、適切に外部の専門家と連携することの有用性が伺えたイベントでもありました。

このレポートでは専門家の講演の様子、活発なグループワークの様子などをレポートします。最後には実際に生徒たちが作ったワークシートも特別に掲載させていただきました。ぜひイベントの臨場感を感じていただければと思います。

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イベント概要

イベントは、株式会社Study Valley(本社:東京都江戸川区中葛西5-20-14、代表取締役:田中悠樹、以下「Study Valley」)が、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校(横浜市鶴見区小野町6)の2年生向けに、”株式会社bitFlyer、以下「bitFlyer」”、”株式会社うちゅう、以下「うちゅう」“と共同で実施。

高校生が将来に向けて進路を考える、社会をより良く変革するサイエンスやテクノロジーについて考える機会を提供いたしました。

プログラム

1.ビジネス分析の基礎(株式会社Study Valley)
2.講演「仮想通貨とブロックチェーン」(株式会社bitFlyer)
3.講演「宇宙ビジネス市場」(株式会社うちゅう)
4.探究型グループワーク

実施日:2021年10月20日(水)
場所:横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

平成21年開校の横浜市鶴見区、京浜臨海部研究開発拠点「横浜サイエンスフロンティア地区」にある公立校。実習実験室20室をはじめとする充実した施設や設備、カリキュラムを有する理数科の進学校。文部科学省”スーパーサイエンスハイスクール(SSH)”指定校、及び横浜市教育委員会”進学指導重点校”指定校。

株式会社bitFlyer

「ブロックチェーンで世界を簡単に。 」をミッションに掲げ、2014 年に設立された国内最大級の暗号資産(仮想通貨)取引所を運営しています。兄弟会社である bitFlyer USA, Inc. 及び bitFlyer EUROPE S.A. と共にグローバルに暗号資産(仮想通貨)取引事業を展開しています。

株式会社うちゅう

個人向けに宇宙教室を開催し「うちゅう型人材=新天地で活躍できる人材」を育成。小学生に向けた「きっかけ」づくりとしてのうちゅう教室の展開や、高校生向けの宇宙を含めた 先端科学技術領域をテーマとした教育旅行の提供、大学や高校と連携したハイブリッドロケット に関する教育等を展開。

1.ビジネス分析の基礎

資料の一部

ここからは具体的な内容についてご紹介します。

まずは、Study Valleyより “ビジネスフレークワーク”、“3C分析“といったビジネス分析の基礎を講義いたしました。科学やテクノロジーを社会変革へつなげるためには「ビジネス」への理解も不可欠だからです。

普段は理科実験や数学の定理や公式に触れている高校生にとって、真新しい内容になりますが、後半のブロックチェーンや宇宙開発の講演をより深く理解する上で基礎となるビジネスの基本をお伝えしました。

2.講演「仮想通貨とブロックチェーン」(株式会社bitFlyer)

bitFlyer肥田様より「仮想通貨とブロックチェーン」をテーマに講演していただきました。

・ビットコインの成り立ち
・3万円から700万円への200倍以上にのぼる価格推移
・ブロックチェーンの堅牢なセキュリティ
・グローバルにおける技術競争
・日本円や電子マネーとどう違うのか
・生活との関わり(エルサルバドルがビットコインを国の通貨にした事例を元に)

などについてご紹介いただきました。

いま世間を騒がせているホットなトピックなだけに、セッション後には生徒から質問の列ができました。

これまで仮想通貨やブロックチェーンについてあまり馴染みがなかった生徒も、最前線の専門家から直接話を聞くことで、これらの技術がもたらす変化やそのポテンシャルについて知る機会となり、大いに関心がわいたようです。

3.講演「宇宙ビジネス市場」(株式会社うちゅう)

bitFlyerに続いて、うちゅうの宇宙星太郎様より「宇宙ビジネス市場」をテーマに講演いただきました。

ブラックホールを広大な宇宙から探し出す際に、密度を積分から導くアプローチをご紹介いただき、それを通じて数学や理科の延長線上に宇宙に関する研究があり、物理の基本である力学、電磁気が宇宙を知る上で大切と一歩であると説明いただきました。

また、これまで天文学や航空宇宙工学がメインだった宇宙関連のビジネスが、宇宙開発が進むにつれて将来的に衣食住をはじめ幅広い分野に裾野が広がっていく潮流が今後起こることを解説いただきました。

Q&Aセッションでは“サイエンスフロンティア”の校名に相応しく、宇宙の資源採掘や宇宙エレベーターなど宇宙開発と科学技術に関連する鋭い質問が寄せられました。

4.探究型グループワーク

2つの講演を基に、午後からグループワークに取り組みました。各グループ5〜6人で

・ビットコインをより身近に感じてもらうためのアイデア
・宇宙をより身近に感じてもらうためのアイデア

のいずれかをテーマに選び、知恵を絞りました。

対話的な学びを重視する探究学習に倣い、1時間のグループワークのうち、最初の40分をアイデア出しに費やし、各グループとも様々な意見やアイデアが飛び交い活発なディスカッションが繰り広げられました。各グループは挙がった意見をまとめ、アイデアとその理由をクラスで発表するところまでを取り組みました。

実際に生徒たちが作ったワークシート

グループワークで実際に生徒たちが作ったワークシートをご紹介します。

ビットコインをより身近に感じてもらうためのアイデア

宇宙をよりより身近に感じてもらうためのアイデア

ワークシートの書き込みから、生徒たちの熱心な取り組みが伺えます。

今回、専門家から直接学び、対話できたことが生徒たちにとって大きな刺激となったことが、昔から人気のある「宇宙」というテーマのみならず比較的馴染みの少ない「仮想通貨」でも活発な議論が行われたことからわかりました。

また、学校の先生が専門的に説明することが難しいテーマでも、外部の専門家の力を借りれば「探究」することが可能であり、より良い探究学習の実現のため、適切に外部の専門家と連携することの有用性が示されたともいえそうです。

ABOUT ME
この記事を書いた人:Study Valley 編集部
探究No.1メディア”Far East Tokyo”編集部です!執筆陣は、教育コンサルタント、元教員、教育学部大学院生など、先生方と同じく、教育に熱い思いを持つStudy Valleyのスタッフ陣です。子どもたちがわくわく探究する姿を思い浮かべながら制作しています!先生方のお役に立ちますように。Twitterフォローで記事更新情報が届きます。
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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。