こじゃんと探究/高知

【レポート】高知商業高校3年生が地元企業の課題を探究!こじゃんと探究プロジェクトの中間成果発表会

地元高知の企業が抱える活きた課題を解決する探究学習を行っている高知市立高知商業高等学校(高知県高知市、以下、高知商業高校)は、2024年9月26日(木) 、県内4企業とともに、探究学習の中間成果発表会を行いました。

高知商業高校は2022年4月より始まった「探究学習(総合的な探究の時間)」を通じ、私たちStudy Valleyが提供する探究学習プラットフォーム「TimeTact」を通して地域探究を行っています。高知県の企業が抱える活きた課題に取り組み、新たな魅力創生につながるオリジナルプラン作成を目指しています。

高知商業高校の3年生37名は2024年4月から地域探究を実施し、高知県内4企業が提供する課題を1つ選択して解決策を検討しています。今回の中間成果発表会では、解決策となるアイディアを企業に対してプレゼンし、企業担当者からコメントを得ました。中間成果発表会以降も生徒たちは、それぞれが取り組む同じ企業の同じ課題に取り組みます。11月に開催される最終成果発表会に向けて、企業担当者から得たコメントを踏まえてアイディアをブラッシュアップする予定です。

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高知県内の高校生と地元企業をつなぐ「こじゃんと探究」

こじゃんと探究

探究学習は、①問題設定、②情報の収集、③分析、④まとめ・表現、というプロセスを繰り返すプロジェクト型の学習です。変化の激しい社会に対応できるように、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目標にしており、2022年4月から高校で必修化されています。

また、これまで文部科学省は、地域の学習環境を活用し、実社会や実生活の課題を取り上げ、教員以外のメンバーも参画した「チームとしての学校」を提唱してきました(【総合的な探究の時間編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説より )。

教育効果に加えて、教員の働き方改革の文脈でも注目を集めている学校の地域連携は、探究学習においても、重要とされています。

高知さんさんテレビ株式会社(以下:高知さんさんテレビ)と株式会社StudyValley(以下 StudyValley)は 、2023年度からICT教材(TimeTact)で高校生の探究学習をサポートする「こじゃんと探究」を実施しています。探究学習という新しい授業の中で、高知県内の高校生と企業をつなぎ、地元の大人が一丸となって高校生の探究学習をサポートし、地域の人材育成と新しい価値の創造を目指す取り組みです。

探究中間成果発表会の概要

高知商業高等学校校友会ホームページより

開催概要開催日:2024年9月26日(木)
方法:対面(一部オンライン)
参加企業(順不同)株式会社トミナガミタニ建設工業株式会社株式会社浜幸株式会社響建設
実施内容1. 生徒による探究成果の発表
2.その内容についてディスカッション、企業からのフィードバック
3.参加企業による総括
実施のねらい地元の高校生と企業が直接結びつくことで、新たな地域価値創造を一緒に目指す。1年間を通して取り組む探究テーマの中間発表を行い、企業からのフィードバックを得て今後の探究に活かす。

生徒が取り組んでいる探究テーマ例

企業テーマ
株式会社トミナガ高知の魅力を県外の人に伝える「鋳物製品」を企画してみよう!
ミタニ建設工業株式会社さらに高知を盛り上げるために、地域の賑わいを創出する施設「マチナカPlus」の活用方法を提案しよう!
株式会社浜幸土佐の老舗のお菓子屋さんに地域の民謡など文化を表した商品提案をしよう!
株式会社響建設世の中に木造建築(戸建てではない)を増やしていくための取り組みを考えてみよう!

当日の様子

株式会社トミナガの「高知の魅力を県外の人に伝える『鋳物製品』を企画してみよう!」というテーマに取り組んだグループでは、「高知で有名なキャラクターや名産品などと鋳物を掛け合わせて、貯金箱や箸置きを作る」という発表がありました。高知県の特徴・魅力鋳物の性質・使われ方などを踏まえた上で製品を企画しており、空港などで販売して多くの人に購入してもらおうというアイディアが出ました。

トミナガの担当者からは「観賞用の鋳物を多くの人に買ってもらうにはさまざまな工夫が必要だが、実用的な製品であれば購入のハードルは下がる。今回の企画では、高知県の魅力を踏まえながら実用的な製品を提案しており、一定数の人に買いたいと思ってもらえそう」「空港と一言で言っても、外国人やビジネスパーソン、家族づれなどさまざまな人が利用する。ターゲットをしっかりと絞り、どのようなものであればその人たちが買いたいと思ってくれそうか、掘り下げると良い」といったコメントをいただきました。

株式会社響建設の「世の中に木造建築(戸建てではない)を増やしていくための取り組みを考えてみよう!」というテーマに取り組んだグループでは、「図書館と科学館が融合された複合施設『オーテピア』内の空き地を活用し、木造の屋台施設を建築する」という提案がありました。響建設で活用している強度の高い木材「CLT」を用いることで、耐震性が高く暖かみのある空間を作ることができる、木造建築の良さを体感してもらうことができると語っていました。

響建設の担当者からは「オーテピアは高知市の観光名所『高知城』や『ひろめ市場』とも隣接しており、高い集客力が見込める。高知には美味しい食材が豊富で、古くからの酒文化もあるため、地元の飲食店と連携すれば高知県の活性化に寄与できそう。また木造建築についてもよく調べられており、木造建築企業として嬉しく思う。高知県だけではなく世界にも有名建築家の木造建築が多数あるため、調べて参考にしてほしい」といったコメントをいただきました。

参加企業からのコメント

  • 地域や会社のことを自分ごとのように一生懸命に考えて提案しており、大変嬉しく思った。
  • これが中間報告かと思うくらい、素晴らしい発表だった。内容もとても新鮮で、実際の製品開発にも参考にしたい。
  • 自分で考え、発表することの大切さを改めて感じることができた。チームで考える難しさもあるかと思うが、最後の発表まで頑張ってほしい。

おわりに

Study Valleyとしてはオンラインでの参加になりましたが、発表後の拍手が大変大きく、会場の盛り上がりがとても伝わってきました。内容もさまざまな観点から考えられてアイディアの根拠が複数提示されており、レベルの高さを感じました。最終発表まで残り2ヶ月と短い期間ではありますが、今回のフィードバックを踏まえてさらにブラッシュアップできるよう、全力でサポートしてまいります!

今後もStudy Valleyと高知さんさんテレビは、こじゃんと探究を通じて県内企業と高校生をつなぎ、探究学習を進めていきます。

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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。