高大連携

【大学のマーケティング戦略】早期化・探究化・デジタル化が学生集客のポイント!

近年、深刻な少子化や大学数の増加により、大学による入学者の集客が困難になっています。そのような中でも入学者数を確保し続けるためには、「選ばれる大学」としてポジションを確立させるべく、マーケティング戦略に注力する必要があります。

本記事では、「選ばれる大学」に必要なマーケティング戦略の立て方や、高校生の進路選択の現状、具体的なマーケティング施策などについて解説していきます。

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大学のマーケティング戦略が学生確保において重要な理由

大学の学生募集におけるマーケティングとは、高校生自身・高校の先生・保護者など高校生が進学先を決めるにあたって重要な人物に対して自大学への認知・理解を深めてもらい、「選ばれる大学」のポジションを築くためのさまざまな活動です。近年大学の学生募集においては競争が激化しており、以下3つの理由からマーケティングを通じて「選ばれる大学」のポジションを築くことが重要になっています。

  1. 少子化の進行
  2. 大学数の増加
  3. 大学の多様化

①少子化の進行

文部科学省による大学への進学者数の将来推計によると、国内における18歳人口は1992年の205万人をピークに徐々に減少しており、2040年には88万人にまで減少すると予測されています。

引用元:2040年の大学進学者数は12万人減の51万人~文科省試算

一方で2017年ごろまでは大学進学率の増加に伴い、人口が減少しても大学の入学者数は増加傾向にありました。しかし2018年以降は大学進学率の増加率よりも人口の減少率が上回り、大学の入学者数も減少していくと推計されています。

②大学数の増加

文部科学省の「大学等進学者数に関するデータ 関係」によると、4年制大学の数は1965年には国公立と私立合わせて307校だったのに対し、2022年には807校と2.5倍以上も増加しています。大学の進学者数が減少傾向を迎えた2018年以降も大学数は増加しており、学生の取り合い競争が激化しています。

引用元:文部科学省「大学等進学者数に関するデータ 関係

③大学の多様化

ただ単に大学の数が増加しているだけではなく、大学における学びが多様化していることも、学生募集においてマーケティングが必要になっている理由の1つです。文部科学省の「学位に付記する専攻分野の名称について」によると、学位に付記する名称は1994年には250だったのに対し、2017年には723と3倍近くに増加しています。

出典:文部科学省「学位に付記する専攻分野の名称について

これは簡単に言うと大学における学部・学科の多様化を表しており、学部や学科名を聞いただけでは学びの内容をイメージしづらくなっているということを意味しています。つまり高校生などに大学における学びの内容を理解してもらい、選ばれる大学を実現させるためには、マーケティング活動が重要になってくるということです。

以上の理由から、今後ますます大学におけるマーケティング戦略の重要性は増していきます。すでにさまざまな施策を実施している大学も多いかとは思いますが、改めてマーケティングの方法を確認し、自大学の活動と照らし合わせて考えると良いでしょう。

まずは「バリュープロポジション」を確立させる

「選ばれる大学」を実現するためのマーケティング活動を実施する上で、まず重要になってくるのが自大学のバリュープロポジションを確立させることです。バリュープロポジションとは、高校生からのニーズが高く、かつ競合大学が提供できていない独自の価値を指します。

具体的には、その大学でしか得られない教育環境、学習内容、将来のキャリアへの道筋など、他の大学と差別化された魅力を強調することで、高校生にとってその大学を選ぶ理由を提供します。

その差別化を考える際に、①自大学が提供できる価値②高校生が期待する価値③競合大学が提供できる価値は何という3つの観点で考え、バリュープロポジションを見つけましょう。

①自大学が提供できる価値

バリュープロポジションを検討する際には①〜③を行き来して考えることが多いですが、まずは「①自大学が提供できる価値」を一通り確認して洗い出すことが大切です。

自大学が提供できる価値を洗い出す際には、例えば以下のような項目に照らし合わせて考えると良いでしょう。

  • 建学理念・歴史
  • ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー
  • 設立学部・学科
  • カリキュラム内容
  • 教員
  • 研究・講義施設
  • 立地
  • 各種支援制度

現段階では「この項目はあまり提供できる価値が多くない」などの判断を下すよりも、抜け漏れがないように洗い出すことを優先させましょう。「②高校生が期待する価値」や「③競合大学が提供できる価値」などと照らし合わせてみると、新たな差別化ポイントが見つかる可能性もあるためです。

②高校生が期待する価値

2022年4月に実施されたスタディプラス株式会社の「大学選びに関するアンケート」によると、88.3%とほとんどの高校生が学びの内容を重視しており、他にもネームバリューや立地などが挙がっています。

出典:スタディプラス株式会社「大学選びに関するアンケート

一言で「学びの内容」と言っても、「アカデミックな内容を掘り下げたい」「実社会で生きる学びがしたい」など、どのような内容をなぜ学びたいのかは異なります。自大学・自学部で提供している学びの内容はどのようなニーズを持った学生にとってどのような価値があるのか、しっかりと言語化して整理すると良いでしょう。

また他にも、高校生が大学選びをする際には以下のような項目が考えられます。以下の項目についても同様に、どのようなニーズを持った学生に価値があるのかを考えると良いでしょう。

  • 学びに対するサポート体制
  • 就職・資格取得のサポート体制
  • 課外活動
  • 立地
  • 各種支援制度

高校生が大学に対して期待する価値は、時代と共に変遷・多様化しています。高校生を取り巻く環境や高校生の志向性について、日々情報収集を進めておくと良いでしょう。

③競合大学が提供できる価値

競合大学が提供できる価値を考える際には、「①自大学が提供できる価値」で見たような項目を参考に、競合大学についても整理すると良いでしょう。

どの大学が競合大学にあたるのかを改めて調査するには、以下のような方法があります。

  • 高校生用の大学選びサイトで「一緒に検討されている大学」を検索する
  • 同じエリア・同程度の偏差地帯の大学を洗い出し類似・差異点を確認する
  • 大学ブランドランキングなどで順位が近い大学を調査する
  • 高校訪問などで高校の先生にヒアリングをする

競合大学の調査については、ただ単に提供できている価値を洗い出すだけではなく、それをどのように発信しているのかについても着目すると良いでしょう。

バリュープロポジションをまとめる

①〜③を一通り検討しただけでは、さまざまな項目について特徴が洗い出されているだけであり、結局自大学のバリュープロポジションがどこにあるのか把握しづらい状態になっています。バリュープロポジションをまとめるためには、ポジショニングマップを作成すると効果的です。

ポジショニングマップとはマーケティング戦略で用いられるフレームワークで、タテ・ヨコの2軸で製品に対する顧客のニーズを表現したマトリクス上に、自社・競合他社の製品を配置する図表です。大学におけるマーケティング戦略で用いる際には以下の図のように、自大学が満たせる高校生のニーズのうち主なものを2つ選び、自大学・競合大学を配置させると良いでしょう。

ポジショニングマップを作成する上で注意すべきは、上下左右すべてにおいて高校生のニーズを配置するということです。

例えば「学費が高い」「学費が安い」などで軸を取るのは不適切だと言えます。「学費が安い」ことにニーズはあっても「学費が高い」ことにほとんどニーズはありません。客観的に見て上も下も、右も左も、高校生にとってニーズがあるけれど対照的な内容となるように軸を選びましょう。

またただ単に「総合大学か単科大学か」のように大学の特徴を軸に取るのも、適切ではありません。「総合大学/単科大学だと、学生のどのようなニーズが満たせるのか」までを掘り下げて軸に据えると良いでしょう。

近年の進路選択における動向

学生募集に向けたマーケティングを実施する上では、高校生の進路選択における動向を把握しておく必要があります。近年における進路選択の主な変化として挙げられるのは、「早期化・デジタル化・探究化」の3つです。

大学入試改革による進路指導の「早期化」​

総合型選抜・推薦・探究入試等の増加に伴い、進路指導開始が高3年から低学年へと前倒しています。Studyplusトレンド研究所の「大学を知るきっかけについてのアンケート調査」によると、大学進学率別の進路指導の開始時期は「高校1年生・1学期」が最も多い結果となっています。特に進学率が高い学校ほど、進路指導の開始時期が早く、進路指導の早期化が起こっています。

引用元:Studyplusトレンド研究所「大学を知るきっかけについてのアンケート調査

そのため、高校3年生から始める広報ではなく、 低学年から接触し、進学意欲を徐々に育むことが必要になります。

情報収集のデジタル化

リクルート進学総研の「高校生の進路選択に関する調査「進学センサス2022」」によると、近年では進学に関する情報源として『情報(紙媒体)』『オープンキャンパス』『アドバイス』が軒並み減少する一方で、『情報サイト(スマホ・アプリ)』 『SNSやブログ等』からの情報収集が増加​​しています。

出典:リクルート進学総研「高校生の進路選択に関する調査「進学センサス2022」

このような進路選択のデジタル化に伴い、従来の対面型・紙媒体での学生募集活動はコストが高い割には広報効果が得られにくくなっています。そのためICT活用に対応した、デジタル型の募集活動を強化する必要があります。

進路選択・指導の「探究化」​

自ら立てた問いに対して解決策を探す学習法で、2022年から全国の高校で必修科された「探究学習」。現在多くの高校では、大学改革に役立つ高等教育情報誌「Between」による「高大接続改革を 踏まえた学生募集戦略」でも示されているように、進路選択において「探究」を重視した進路探究型のアプローチが取られています。

出典:Between「高大接続改革を 踏まえた学生募集戦略

これは単に偏差値に基づいた選択ではなく、社会課題の解決に取り組む探究学習と大学での学びを関連付けながら進路を考えるというものです。教育・入試改革の影響で、進路選択に加えて探究活動が取り入れられたことにより、高校生がより深い理解をもって自身の進路を決定できるように指導がされています。

そのため高校生に向けて情報発信をする際には、「自大学で学べる内容は社会課題とどのような関わりがあるのか」が伝わるように工夫をする必要があります。

以上の「早期化・デジタル化・探究化」を踏まえて、具体的なマーケティング施策を実施する際にも3要素を取り入れた施策が実施できないか、工夫してみると良いでしょう。

生徒獲得につながるマーケティング施策

現代の高校生は情報収集の手段が多様化しているため、大学も効果的なマーケティング施策を組み合わせて学生を獲得する必要があります。具体的なマーケティング施策を考える際には、大きく2つの手段「広告」と「広報」に分けて施策を洗い出すと良いでしょう。

大学が実施したい広告施策例

広告は、有償の広告枠を購入し、大学の存在や特徴を広く認知させる手段です。特に高校生にリーチするためには、学生が日常的に接触するメディアや進路に関する情報を収集する際に利用されやすいメディアを活用することが効果的です。

Web広告

Web広告とは、インターネット上に掲載する広告を指します。Web広告の種類としては、検索エンジンでの検索結果として表示される「リスティング広告」や、Webサイトの広告枠に掲載される「バナー広告」、SNSの広告枠に掲載される「SNS広告」などが挙げられます。

メリット
  • 細かく配信ターゲットを絞ることができる
  • 広告へのリアクションなど、成果を測定しやすい
  • 配信枠を細かく調整できることが多く、低予算で始めやすい
デメリット
  • 広告運用に専門知識が求められる
  • ターゲットを正しく選定する必要がある
  • 長期的に運用する必要がある

 

進学サイトへの出稿

進学サイトは、大学情報を一元的に提供するプラットフォームであり、多くの高校生が利用しています。「おすすめの併願校」に表示するプラン、特集を組んでもらうプランなど様々な広告プランが存在しています。

メリット
  • プレゼントキャンペーンなどの特典を通じて、高校生の関心を引きつけることができる
  • 高校生の情報収集意欲が高く、コンテンツ内容に目を通してもらいやすい
デメリット
  • 特典目的での利用が増え、実際の進学意欲につながらない可能性がある
  • 高額な費用がかかる場合、効果が見合わないことがある

交通広告

交通広告は、通学路や公共交通機関を利用する学生に向けて、大学の存在を広く認知させるための手段です。ポスターや車内広告、駅広告など、学生が目にする機会の多い場所に掲出することで、効果的にアプローチできます。

メリット
  • 地域に密着した広告展開が可能で、特定エリアでの認知度向上に寄与する
  • 繰り返し目にすることで、大学の認知度を強化しやすい
  • 物理的な広告のため、インターネット上では接触しにくい層にもリーチできる
デメリット
  • 高いコストに対して、リーチできる範囲やターゲットが限定的になりやすい
  • 電車内ではスマホを見ている高校生が多いため、視認性が低いと効果が低くなる可能性がある
  • 効果測定が難しく、投資対効果が不明確な場合がある

 

広告は費用が高額になりがちですが、しっかりとしたターゲット・広告出稿先の選定やターゲットの興味を引くようなクリエイティブの作成などができれば、認知度拡大に大きく寄与する施策です。さまざまな広告手段が存在しているため、ターゲットとなる高校生に興味を持ってもらえるよう、出稿先を選定すると良いでしょう。

大学が実施したい広報施策

学生募集における広報とは、高校生に向けて自大学で直接情報発信をしたり、外部メディアに情報を取り上げてもらうように働きかけたりする手段です。高校生に向けて自大学で直接情報発信をする場合、ウェブサイトに情報を掲載する・イベントを開催するなどの手法があります。

ウェブサイトによる発信

大学の公式ウェブサイトは、情報発信の中核を担うツールです。特に出願前の高校生に対しては、大学のイメージを形成したり、正確かつ詳細なコンテンツを提供したりする役割を担っています。

メリット
  • 「大学の顔」の1つとして、大学のブランドイメージを表現できる
  • 建学の理念や設立学部の情報など有効期限の長い情報を掲載できる
  • 各学部のサイトやSNSなどの各種外部媒体を集約させるポータルサイトとして機能できる
デメリット
  • 認知されていない高校生に対してはアプローチがしづらい
  • ウェブサイトが更新されていないと、イメージや信頼が低下する恐れがある

 

SNSによる発信

SNSは、現代の高校生にリーチするための極めて効果的なツールです。InstagramやTwitter、YouTubeなど、高校生が日常的に利用しているプラットフォームを通じて、大学の魅力や活動内容を伝えることで、関心を引きつけることができます。たとえば、学生のリアルな声やキャンパスライフの様子を投稿することで、大学に親しみやすさを感じてもらうことができます。

メリット
  • 即時性と拡散力が高い
  • 低コストで幅広いターゲットにリーチ可能
  • 双方向でコミュニケーションができ、反響がわかりやすい
デメリット
  • 継続的な運用が必要で、放置すると逆効果になるリスクがある
  • トレンドに敏感でなければ、投稿内容が古く感じられ、効果が薄れる
  • 投稿頻度が高い分、ネガティブな反応や炎上リスクがある

 

イベント開催による発信

オープンキャンパスなどに代表されるイベント開催も、高校生に大学の魅力を伝えるための1つの広報手段です。高校生が実際に大学関係者と触れ合うイベントは、Webや紙媒体での情報発信よりも印象に残りやすくなります。

メリット
  • 高校生の印象に残りやすい
  • 双方向のコミュニケーションができ、高校生のリアルな反応を見ることができる
デメリット
  • アプローチできるのは、イベントに参加した高校生に限られる
  • 大きなイベントであるほど、開催までの準備に相応のコストがかかる

 

高大連携による学生獲得

高大連携は、高校生に大学の魅力を直接伝えるための有効な手段です。特に出前講義や探究活動を通じて、大学の学びに対する理解を深め、進学意欲を高めることができます。本記事では「出前講義」と「探究活動」について詳しくまとめます。

出前講義の事例5選!大学が高校で講義を実施するメリットと注意点大学の関係者が高校に出向き、特別授業を実施する出前講義。近年では高校と大学が連携して教育を行う「高大連携」の動きが増加しており、大学によ...
出前講義としての高大連携

出前講義は、大学の教授が高校に出向き、専門的な講義を行う取り組みです。これにより、高校生は大学での学びをより具体的にイメージすることができ、大学進学に対する興味を喚起します。例えば大学の特色あるカリキュラムや、教授の専門分野に基づいた講義を行うことで、高校生に対して強い印象を与えることができます。

メリット
  • 直接コミュニケーションを取ることができ、大学に対する関心を高めやすい
  • 大学の教育内容や教育者の人柄をリアルに伝えられる
  • 高校の先生に対しても大学の魅力を伝えられる
注意点
  • 教授の時間や移動の手間がかかり、スケジュール調整が難しい場合がある
  • 授業内容が高校生の理解度に合わないと、逆効果になるリスクがある
  • 複数の高校に対応するには限界があり、全体的な影響力が限定される

 

探究活動としての高大連携

探究活動には、大学と高校が連携して行うプロジェクト型の学びや、探究学習の中で専門性が必要な場面で大学と連携するケースがあります。

高校生が大学の施設やリソースを活用して、特定のテーマについて深く探究することで、実際の学問的な取り組みを経験することができます。これにより、大学での学びに対する興味を喚起し、進学意欲を高めることができます。

探究活動のテーマ設定については「探究学習のテーマ・事例が見たい!61の事例を集めました【総合・教科+海外も】」で事例をご紹介しています。ぜひ参考にしてください!

メリット
  • 高校生が主体的に学ぶ姿勢を養うことができ、大学での学びのイメージが形成される
  • 大学のリソースを活用し、大学の魅力を深く理解させることができる
デメリット
  • 実施準備が大掛かりで、大学と高校の調整に時間と労力がかかる
  • 活動の効果がすぐに出にくく、成果が見えるまで時間がかかることがある
  • 参加者のモチベーションを維持するための継続的なサポートが必要
その他の高大連携に関する事例を知りたい方は『「高大連携」の28事例一覧を紹介&解説!高大接続をスムーズに』も参考にしてください!

大学マーケティング施策の事例3選

本記事では、大学経営におけるマーケティングについてその考え方や手法についてみてきました。ここでは実際の大学マーケティングの成功事例を3選紹介するので参考にしてみてください。

近畿大学

近畿大学はYouTubeを活用し、多くのユーザーに大学名をリーチさせており、2024年8月現在、チャンネル登録者数8.9万人を超えています。

特徴としては様々なジャンルの動画を1000本以上投稿しており、YouTubeショートなど、トレンドを押さえながら運営がなされていることです。

コンテンツの内容としても、著名人のスピーチから、研究内容、生活や勉強に役に立つこと、大学からの案内など、様々なユーザーのニーズを満たせるように種類が充実しています。一番再生数が多いもので約1500万回再生されており(2024年8月現在)、大学の認知度向上に大きな効果を生んでいます。

大阪経済大学

https://www.instagram.com/osaka_ue/

大阪経済大学はインスタグラムを活用し、多くの高校生にリーチさせることに成功しています。フォロワーは2.5万人以上であり、その多くを高校生が占めています。

多くの高校生にリーチできた理由としては、このアカウントが投稿しているコンテンツの特徴にあります。「大阪経済大学@がんばれ受験生」とアカウント名にあるように、受験勉強の方法や、大学生へのインタビューなど、高校生が興味を持つ内容が多く投稿されています。また、「9割の高校生がやってない 部活後勉強法」「週7部活でも学年1位 エグイ勉強法」など、思わず高校生の興味を引くようなサムネイルとタイトルの工夫があり、リーチしたい「受験生」に情報が届けられるようにされています。

宮崎国際大学

宮崎国際大学では当メディアを運営する私たちStudy Valleyが提供する探究学習のサポートサービスTimeTactを通して、高校生に探究課題を提供しています。「TimeTact」を導入いただいた全国の高等学校様に対しては探究学習の実施に必要な機能を、大学様に対しては生徒に取り組んでもらう自大学の課題掲載機能を提供しています。

提供している探究課題は「宮崎国際大学の新たなチャレンジプロジェクトを考えてみよう!」など、自大学の研究テーマを高校生向けにアレンジしたものです。課題に取り組むのは主に高校1〜2年生の低学年層であるため、探究学習を通して高校生に学びを提供しつつ、低学年段階から進学意欲を高められるようにしています。

「選ばれる大学」の実現へ!早期化・デジタル化・探究化に対応した探究学習サポートサービス「TimeTact」

当メディアを運営する私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、探究学習サポートツール「TimeTact」を提供しています。

探究学習とは、日常生活などを通じて自ら課題を設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動のことです。 高等学校では「総合的な探究の時間」などの科目において、探究学習を導入した授業が行われています。

探究学習の詳細については、こちらの記事でご紹介しています。

【高校の先生向け】探究学習とは?9テーマから基礎知識を徹底解説この記事は探究学習について基礎的な知識を得たい先生のための記事です。この記事で解説する内容 ● 「探究」という言葉の意味 ● 探究学習とは ● 指導要領の解説 ● 探究が求められる時代背景 ● 探究学習で身につく力 ● 教員の役割 ● 探究学習の計画 ● 事例 ● 生徒の声 ● まとめ...

「TimeTact」とは?

「TimeTact」とは、全国の高等学校向け探究学習サポートサービスです。「TimeTact」を通して、全国の高等学校様に対しては探究学習の実施に必要な機能を、大学様や企業様に対しては生徒に取り組んでもらう自大学・自社の課題掲載を、さらに大学様には学習に取り組む高校生と大学教授のマッチング機能を提供しています。

大学様に「TimeTact」を導入いただくことで、自大学の研究テーマなどを高校生向けにアレンジして探究課題としてコンテンツ化し、「TimeTact」を通じて生徒へ提供できます。また出前講義として、自大学の課題に取り組んだ生徒の発表を聞いたり、フィードバックをしたりする探究学習成果発表会の開催もできます。

また教授のプロフィールや専門分野を登録することで、「TimeTact」に掲載されている企業や大学の探究課題と親和性のある教授を紐付けることができます。それにより「TimeTact」を通して企業や大学の探究課題に取り組んでいる高校生は、その課題に紐づいた教授にアドバイスを求めることができます。

「TimeTact」が学生集客に寄与する4つの理由

「TimeTact」は学生集客を成功させたい大学様に、ぜひ導入いただきたいサービスです。

①大学での学びについて理解を深めてもらえる

高校生が自大学の研究テーマをアレンジして探究課題として取り組んだり、企業や他大学の課題に取り組んだ上で教授と接触したりすることで、大学での学びについて講演を聞いたりパンフレットを読んだりするよりも深く理解することができます。課題に取り組むのは授業1コマなどの短時間ではなく、学期や学年を通した長期間のため、大学での学びをイメージしてもらいやすくなります。

②早期化している進路指導に対応できる

AO・推薦・探究入試等の増加に伴い、ほとんどの高校において進路指導は低学年から実施されています。​「TimeTact」を通して探究学習を進める高校生は1〜2年生が多いため、低学年の段階から自大学についての理解を深め、興味を持ってもらうことができます。

③進路指導の探究化に対応できる

社会の変化や探究学習の必修化により、現在の進路指導では探究学習を通じて自身の興味関心を把握し、大学での学びを考えるように指導がされています。「TimeTact」を通して大学における学びの入り口を探究学習として取り組んでもらうことで、高校生に進学先として考えてもらいやすくなります。

④情報収集のデジタル化に対応できる

現在、高校生の進学に関する情報収集は急速にデジタル化しており、従来の従来の対面型・紙媒体での学生募集活動のみで成果を出すことは難しくなっています。「TimeTact」は地元だけではなく全国の高校の授業で活用されるため、デジタル上での情報発信に力を入れづらい大学であっても多くの生徒にアプローチをすることができます。

最小限のリソースで品質を担保したコンテンツを提供できる

自大学の研究テーマなどを高校生向けにアレンジして、探究課題としてコンテンツ化して「TimeTact」上に掲載をすることで、担当者のスキルや経験などに依存せず一定の品質を保ってコンテンツを配信することができます。

コンテンツの制作は基本的にStudy Valleyが担当をし、大学様にはヒアリングや資料提供、確認を依頼するに留まるため、最小限のリソースで取り組んでいただけます。

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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。