人材不足の背景などから、近年人気が高まっている高卒採用。独自のルールが数多くある中で、重要になってくるのが高校訪問です。
一方で、いざ高校訪問をしようとアポを取ろうとしても「どのタイミングで、どのようにアポを取ったらいいのか?」など細かいことが気になるのではないでしょうか?
本記事では、高校訪問におけるアポの取り方について、例文付きで詳しく解説します。アポの取り方で悩んでいる企業の採用担当の方、ぜひ参考にしてください!
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高校訪問に適した時期は?複数回訪問するのがベター
高卒採用では7月1日に求人票の公開が解禁となり、求人票を持参した高校訪問が可能になります。一方で高校訪問の最終目的は、学校の先生から生徒へ自社の求人を紹介してもらい、求める人物像とマッチした生徒を採用すること。その目的を達成するためには、1度だけ求人票を渡しに行くよりも、複数回に分けてじっくりと関係性を構築することが大切です。
4~6月:求人票公開前の自社紹介・先生との情報交換
7月1日に求人票が公開される前の4〜6月は、先生に会社のことを知ってもらったり、先生からその高校の就職事情を聞いたりする目的で訪問をします。4月の人事異動で進路担当の先生が変わる場合もあるため、4月以降に訪問すると良いでしょう。
7月前半:求人票の持参・紹介
求人票公開後の7月前半は、採用に直結するため必ず訪問するようにしましょう。高卒採用のスケジュールはタイトで、9月前半には生徒が企業への応募を開始し、9月末には6割程度の生徒が就職先を決めてしまいます。求人公開後、間を空けずに高校訪問を実施できると良いでしょう。
9月末~10月中旬:2次募集に向けた求人票の持参・紹介
1次募集で採用人数に満たなかった場合は、2次募集に向けて再度求人票の持参・紹介を検討すると良いでしょう。学校側としてもまだ内定が出ていない生徒のために求人の案内を希望しているため、快く応じてもらえます。
高校訪問をする際にはできる限りアポを取る
高校訪問をする際には、できる限りアポを取ったほうが良いです。以下の表で、アポを取るメリットとデメリットをまとめました。
メリット | ・担当の先生に確実に話を聞いてもらえる ・訪問すること自体でマイナスの印象を与えることがない |
---|---|
デメリット | ・アポを取る手間がかかる ・しっかりとスケジュールを調整しなければならない |
アポなしの訪問でも快く応じてもらえる場合もありますが、アポありのほうが学校側に与える印象を下げるリスクを負わなくて済みます。
高校訪問のアポは電話で取る
高校訪問は、基本的にメールではなく電話で取りましょう。アポを断られることはほとんどないので、不安になる必要はありません。落ち着いて架電をしましょう。
メールだけでアポを取るのは、先生との関係性を構築するためにも一般的には避けたほうが良いです。メールを送る場合は電話と併用し、アポを取る前後に挨拶や日程の確認をする目的で一報入れると良いでしょう。
高校訪問のアポを取るうえで重要な4つの注意点
高校訪問のアポを取る際には、注意すべき重要な点が4つあります。すべてを抑えたうえで、電話をかけるようにしましょう。
目的・目標と合致した高校を訪問先に選定する
まず大前提として、採用目標・要件と合致した生徒がいそうな高校を訪問先に選定しましょう。一口に「高校」と言っても、全日制か定時制か、普通科か商業・工業科か、など様々な特徴があります。手あたり次第に近隣の学校にアポを取るのではなく、自社の採用要件に合った高校をピックアップすると良いでしょう。
時間帯を選ぶ
電話をかける際には、進路指導の部長や主任の先生が勤務している時間帯を選びましょう。先生の勤務時間は、全日制であれば9:30~16:00、定時制であれば13:30~22:00ごろです。中でも全日制であれば10:00〜11:00、定時制であれば14:00〜16:00ごろは、比較的つながりやすい時間帯です。その時間帯を目安に電話をかけると良いでしょう。
目的をはっきりと伝える
ただ単に「訪問をしたい」だけではなく、会社紹介や挨拶がしたいのか、求人票の紹介をしたいのかなど、目的をはっきりと伝えると良いです。アポの段階で先生に「会って話を聞きたい」と思ってもらうことができれば、実際に訪問した際の情報交換も盛り上がり、採用につながりやすくなります。
自信を持って明るい声で話す
基本的なことですが、自信を持って明るい声で話すことはとても大切です。顔が見えない電話であっても、背筋を伸ばし、笑顔で、ゆっくり丁寧に話しましょう。普段よりも1トーン高い声で話すことを心がけると、印象が良くなります。
例文付きで解説!電話で高校訪問のアポを取る方法
どのような場合でも、基本的には以下の流れで進めると良いでしょう。
- まずは挨拶をして、担当者につないでもらう
- 担当者に代わってもらえたら、改めて挨拶と要件を伝える
- 日時の調整をする
- 確認と感謝を伝える
上記流れを踏まえて、実際にアポを取る際の具体的なトークスクリプトをご紹介します!
挨拶
お世話になっております。私、株式会社○○(自分の会社名)の○○(自分の名前)と申します。○○学校(相手の学校名)の方でお間違いないでしょうか?
(相手:はいそうです。)
ありがとうございます。本日は高卒採用の件で御校を訪問したく、お電話させていただきました。進路指導主任の先生におつなぎいただけますでしょうか?
- つないでもらえる場合
(相手:承知いたしました、ただ今おつなぎいたします。)
ありがとうございます、お願いいたします。
(そのまま待機する)
- 担当の先生が不在の場合
(相手:恐れ入りますが、ただ今進路指導主任の○○は不在です。)
承知いたしました。ではまた改めておかけしたいのですが、何時ごろお戻りになりますでしょうか?
(相手:〇時ごろには戻ります)
ありがとうございます、では〇時ごろにおかけします。では、失礼いたします。
担当者に改めて挨拶と要件を伝える
お世話になっております。私株式会社○○(自分の会社名)の○○(自分の名前)と申します。
- 会社として学校自体に初めて訪問する場合
弊社は○○(地名)にある○○(商品/サービス内容)を提供しており、この度高校新卒採用に取り組むこととなりました。
- 会社としてはその学校に訪問したことがあるものの、自分自身はその先生とは連絡を取ったことがない場合
弊社は○○(地名)にある○○(商品/サービス内容)を提供しています。以前より御校に訪問させていただいておりましたが、今年度も高校新卒採用に取り組むこととなりました。
日程の調整をする
- 7月以前に訪問をする場合
そこでご挨拶や弊社のご紹介をしに、一度御校を訪問したくご連絡を差し上げたのですが、〇月〇日の〇時から〇時まで、ご都合はいかがでしょうか?
もちろん以下のように、複数の日程を提示しても構いません。
○月〇日の〇時から〇時まで、○月〇日の〇時から〇時まで……以上の中からご都合の良い日時はございますでしょうか?
- 7月以降に訪問をする場合
そこで求人票を持参のうえ、一度御校を訪問したくご連絡を差し上げたのですが、〇月〇日の〇時から〇時まで、ご都合はいかがでしょうか?
(相手:ありがとうございます、問題ありません)
確認と感謝を伝える
ありがとうございます、では〇月〇日の〇時にお伺いいたします。よろしくお願いいたします。それでは、失礼いたします。
電話を切る際は、相手が電話を切るのを待ってから切るようにしましょう。
以上の例文を参考に自身の状況や目的に合わせたアレンジをして、電話をすると良いでしょう。
例文付き!アポについてメールを送信する場合
先ほども書いたように高校訪問のアポは電話で取りますが、電話をする前後に挨拶や日程の確認をする目的であればメールを送信しても問題ありません。電話する前と後、それぞれに分けて具体的な例文をご紹介します!
電話をする前の依頼文
件名: 高校訪問のアポイントメントについて
〇〇高校 進路指導部
ご担当の先生
お世話になっております。
株式会社○○(自分の会社名)の○○(自分の名前)と申します。
弊社は○○(地名)にある○○(商品/サービス内容)を提供しており、この度高校新卒採用に取り組むこととなりました。
弊社の高卒採用については、こちらに詳細を記載しております。
(URLを掲載する)
そこで求人票を持参のうえ、一度貴校を訪問したいと存じます。
以下日時の中から、ご都合のよろしい日程はございますでしょうか?
・○月○日(月)○時~○時
・○月○日(火)○時~○時
・○月○日(水)○時~○時
以上になります。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
〇〇(自分の名前)
〇〇(自分の会社用連絡先)
メールならではのメリットを活かし、自社サイトや採用ページのURLなどは積極的に入れると良いです。あくまでメールは補助的な役割として活用し、上記のメールを送信後、あまり間を置かずに電話をかけるようにしましょう。
メールを送った場合は、電話で「先ほどメールをお送りしましたが~」と、自分が送ったメールについて一言触れておきましょう。
電話をした後のお礼文
件名: アポイントメントのお礼
〇〇高校 進路指導部
○○先生
お世話になっております。
株式会社○○(自分の会社名)の○○(自分の名前)です。
先ほどはお時間をいただき、ありがとうございました。
お電話でお話したとおり、○月○日(水)の○時~○時にお伺いいたします。
弊社の高卒採用については、こちらにも詳細を記載しております。
(URLを掲載する)
当日お渡しする会社紹介パンフレット、求人票などと併せてご参考にしていただけますと幸いです。
以上になります。
当日お話できることを楽しみにしております。
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
〇〇(自分の名前)
〇〇(自分の会社用連絡先)
アポが取れた後のお礼メールには、決まったアポの日程を必ず入れるようにしましょう。また依頼文を送信していなかった場合は、お礼メールに自社サイトや採用ページのURLを載せておくと良いです。依頼文で載せていた場合は不要です。
以上の例文を参考に、自身の状況や目的に合わせたアレンジをしてメールを送ってみてください!
高卒採用をしたい企業担当者の方必見!採用にも寄与する探究学習のサポートプラットフォーム「TimeTact」
当メディアを運営する私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、探究学習サポートプラットフォーム「TimeTact」を提供しています。
探究学習とは、日常生活などを通じて自ら課題を設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動のことです。 高等学校では「総合的な探究の時間」などの科目において、探究学習を導入した授業が行われています。
探究学習の詳細については、こちらの記事でご紹介しています。
「TimeTact」とは?
「TimeTact」とは、全国の教育機関を対象とし、主に高等学校に導入されている探究学習サポートプラットフォームです。「TimeTact」を通して、全国の教育機関様に対しては探究学習の実施をサポートする機能を、企業様に対しては生徒に自社の課題に取り組んでもらう場・機会を提供しています。
「TimeTact」を導入いただいた企業様は、自社の課題を探究テーマとして、自社概要や事業内容をインプット資料としてコンテンツ化し、授業の教材として「TimeTact」を通じて生徒へ提供できます。それにより、生徒に自社概要や事業内容を閲覧してもらったり、自社課題に取り組んでもらうことができます。
自社課題に取り組んだ生徒に対しては、「TimeTact」を通して成果へのコメントをすることができます。また生徒の発表を聞いたり、フィードバックをしたりする探究学習成果発表会を開催し、生徒と直接交流することもできます。
探究学習成果発表会の例はこちらでご紹介しています。
「TimeTact」が高卒採用に寄与する3つの理由
「TimeTact」は高卒採用を検討している企業様に、ぜひ導入いただきたいサービスです。
①会社や事業について理解を深め興味を持ってもらえる
就業経験がほとんどない高校生にとって、会社や事業について理解を深めたうえで興味を持つのは大変難しいことです。理解が深まらないまま就職先を決めてしまうことで、ミスマッチや早期離職につながってしまいます。
「TimeTact」では、「TimeTact」を導入いただいた企業様の自社課題を探究テーマとしてコンテンツ化し、生徒へ提供しています。生徒は会社や事業についてインプットをしながら、課題について自ら解決策を検討し、アウトプットをします。このインプットとアウトプットの機会をセットで提供することで、表面的ではない、事業や仕事の内容、取り組んでいる課題などを把握したうえでの興味を持ってもらうことができます。
「TimeTact」の導入事例については、こちらの記事をご覧ください!
https://www.blog.studyvalley.jp/2024/07/05/%e3%80%90%e5%b0%8e%e5%85%a5%e4%ba%8b%e4%be%8b%e3%80%91%e9%ab%98%e6%a0%a1%e7%94%9f%e3%81%ae%e8%87%aa%e7%94%b1%e3%81%aa%e7%99%ba%e6%83%b3%e3%82%92%e5%9c%b0%e5%9f%9f%e3%83%bb%e7%a4%be%e4%bc%9a%e8%b2%a2/
②生徒に直接接触する機会を得られる
採用活動において自社の魅力を伝えるためには、求職者と直接話をすることが大変重要です。しかし高卒採用においては、生徒と直接接する機会はほとんどありません。
「TimeTact」を導入することで、「TimeTact」を通して自社課題に取り組んだ生徒・学校に対し、生徒の発表を聞いたりフィードバックをしたりする探究学習成果発表会を開催できます。会社や事業について理解を深めてもらうことはもちろん、社員の人柄や雰囲気など直接接するからこそ伝わる魅力も伝えることができます。
③採用競争に勝つブランディングができる
近年では「企業の社会的責任」に対する注目が集まっており、高卒採用においても「世の中の役に立ちたい」「社会貢献がしたい」と考えている生徒は少なくありません。
「TimeTact」を通して教育支援に参加することで、社会貢献性の高い企業としての認知が高まり、優秀で意欲的な人材の採用が期待できます。
「TimeTact」を導入するその他のメリット
「TimeTact」を導入いただくことで、高卒採用への寄与以外にも認知向上・社内活性化など様々な効果が期待できます。
未来の市場を創造
教育への参画は、若い世代に自社製品やサービスを知ってもらう機会となり、将来の消費者との関係構築にも寄与します。
社員のやる気を刺激—教育支援で見える社内活性化の効果
企業課題を探究テーマとして学生と一緒に考えることで、仕事への満足度や企業への帰属意識を強化し、社内活性化と生産性の向上が期待できます。
地域との強い繋がりを形成
地域の学校や生徒と直接関わることで、地域内での企業の認知度と好感度が大幅に向上します。
最小限のリソースで導入できる
当社では、採用・認知向上・社内活性化の課題抽出から、探究テーマの設定および、探究学習における取り組みまでの一切をサポートしています。企業様には最小限のリソースで取り組んでいただけます。
詳細は「TimeTact」の企業様向け紹介ページをご確認ください!
【高校の探究担当の先生へ】
当メディアを運営する私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、全国の高等学校様へ、探究スペシャリストによる探究支援と、社会とつながるICTツール「高校向け探究学習サービス『TimeTact』」を提供しています。
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【この記事の監修者】
田中 悠樹|株式会社Study Valley代表
東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。