探究学習

探究学習にウェビングマップ(マインドマップ)を活用!作り方・4つのメリットと探究活用事例、ツールまで紹介!

ウェビングマップの作り方を知りたい
ウェビングマップは探究学習のどういうときに活用できるの?

私たち Study Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、高校の先生や塾の先生方へ、探究学習を効果的に行えるICTツールの提供や、コンサルティングサービスを行っています。

先生方とお話する中で、冒頭のようなご相談をよくいただきます。

この記事ではウェビングマップ(マインドマップ)の作り方、メリット、活用事例を解説。Web等で使える便利なウェビングマップツールも紹介します。

目次
ウェビングマップとは、思考を可視化し整理できるツール
ウェビングマップの作り方
・マインドマップの7つのルール
・簡易的なものからスタートさせるのもOK
ウェビングマップ4つのメリットと活用例
1. 課題や問い、調べたいことを発見できる
2. 思考整理ができる
3. 課題解決に効果的
4. 生徒の思考の傾向が可視化できる
ウェビングマップツールの紹介
・XMind
・Mindmeister
まとめ

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ウェビングマップとは、思考を可視化し整理できるツール

ウェビングマップ(マインドマップ、イメージマップ)とは、思考を可視化し整理するためのツールです。

思い付いたアイディアを次々と記載していくことで、観察や実験などで収集した情報を再構成し、関係や傾向を見出すことができます。

見た目がWeb=くもの巣に似ていることから「ウェビングマップ(Webbing Map)」と呼ばれています。

ウェビングマップの作り方

引用:マインドマップの学校

次に、ウェビングマップの作り方について解説します。

マインドマップの7つのルール

ウェビングマップは、この7つの基本ルールに則って作ります。

・紙の中心から書く
・中心から放射状に広げて書く
・中心はイメージ(絵)やテーマを書く
・カラフルに色を使う
・ブランチ(枝)を中心から伸ばす
・ブランチの上に言葉を書く(関係性など)
・さらにブランチを伸ばして書いていく

この書き方をベースにウェビングマップを作成しましょう。コツは、思いついたことを手早く書いていくことです。そうすることで、思考も活性化させることができます。

簡易的なものからスタートさせるのもOK

引用:【初心者向け】簡易版マインドマップ”イメージマップ”の書き方

簡易的なウェビングマップからスタートさせるのもOKです。

7つの手法はそれに則ることで効果的に働きますが、カラフルにしたり、絵を描いたりするのは、時間と手間もかかります。現状を整理をして気づきを得たいなら、モノクロでもそのメリットは十分にあります。

ウェビングマップ4つのメリットと活用例

ウェビングマップを活用するメリットには以下の4つが挙げられます。

1. 課題や問い、調べたいことを発見できる
2. 思考整理ができる
3. 課題解決に効果的
4. 生徒の思考の傾向が可視化できる

それぞれの詳細と、メリットを活かした活用事例を解説します。

1. 課題や問い、調べたいことを発見できる

ウェビングマップを活用することで、課題や問い、調べたいことを見つけられます。

生徒がいろいろなことに興味や課題感を持っていても、頭で考えるだけでは、どれに焦点をあてて考えればよいか分からなくなってしまいます。

そこでウェビングを使って考えていることを可視化することで、自分が本当に取り組みたい課題や問いは何かが客観視できます。また、理解できていること、あいまいなものもはっきりするため、追加で何を調べればよいかも明らかになります。

活用例

関心のあるテーマを中心に置き、思いついた課題や、それに関する疑問、調べたいことなどを書いていきます。

その中から自分が特に探究したいことや、そのために取り組む問い、調査することといったことをピックアップしましょう。

また、作成したウェビングマップを生徒同士で見せあい、質問し合ったり話したりすることを通じても、自分の関心をより明確にすることができます。

課題設定のためのウェビングマップ実践例
1.探究のテーマを真ん中に置く
2.テーマに関する課題や、問い、仮説、検証のアイデアなどを思いつくままに書き込んでいく
3.同じカテゴリを丸で囲む
4.関係するワードを線で結ぶ
5.重要なものを目立たせる
6.他の生徒のものと比べて特に重要な課題を絞り込んでいく

2. 思考整理ができる

関連する事柄ごとにウェビングマップを作れば、ジャンルごとに思考の整理ができます。

複雑な問題に取り組むには、その全体像を常に意識することが必要です。課題が大きければ大きいほど、問題それ自体から視野を広げて、問題周辺にあるシステム全体を捉える視点も必要になります。

ウェビングマップで思考を整理しておけば、そんな課題の全体像把握にも役立ちます。迷ったら常に、以前作ったウェビングマップを参照することで、常に課題全体を把握して探究を進めることができます。

活用例

複数の課題や問いに取り組んでいるとき、何がどこまで分かっているのか、答えに近づくためには、何を優先して調べればいいのか分からなくなる時があります。そんなときに、やみくもに調べても、答えに近づけるとは限りません。そんなときは一度、思考を整理して、「今もっとも重要な問いはなにか?」を探すことが有効です。

取り組んでいる課題や問いごとにウェビングマップを作ってみて、これまで調べたことや分からないことを書き出してみます。そうして思考を整理することで、何が明らかになれば先へ進めるのか、現時点で最も重要な問いや課題は何か?を見つけられます。

3. 課題解決に効果的

探究の答えは、一問一答式に導けるものではありません。「学びのSTEAM化」にも通じますが、複数の教科やジャンルの知識を組み合わせること(関連付け)が必要です。

学びのSTEAM化とは・・・学びを「より学際的で、創造的社会的な学び」へとシフトさせていくこと。STEAMは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(人文社会・芸術・デザイン)、Mathematics(数学)の頭文字を取った言葉です。

ウェビングマップに課題やアイデアを書き出すことで、バラバラだったものの関連付けが行われ、課題解決案が思いつきやすくなります。

一見すると、関係がないような事柄もウェビングマップに書くことでひらめきにつながるので、多くの事柄を書き出す、空白に気になったことをメモすることなども有効です。

活用例

テーマを中心に書き、いま出ている課題、解決のアイデア、そのために必要なリソースなどを書き出していきます。

その中から、複数の課題を一度に解決できるアイデアや、少数のリソースで多くの成果が見込める組み合わせなどを考えます。

4. 生徒の思考の傾向が可視化できる

これは教員目線のメリットです。生徒の書き出したウェビングマップを見ると、生徒の思考の傾向が見えてくることがあります。これは特に、ウェビングマップ作成を通して探究テーマや探究課題を見つけるときにポイントになります。

活用例

街歩きをしたあとで、気になったことをウェビングマップに書き出して、そこから探究課題を見つけるワークを行ったとしましょう。

生徒の思考の傾向によって書き出す言葉は異なります。価値判断や感情的な言葉が多い生徒もいれば、モノや事柄ばかりを書く生徒もいます。

例)街歩き後に作成したウェビングマップの言葉の例

価値判断や感情的な言葉の例・ケーキ屋のケーキがおいしそう
・切られた街路樹がかわいそう
・道が汚くて腹が立つ etc.
モノや事柄ばかりの羅列の例・道がひび割れていた
・高齢者が多かった
・日影に猫がいた
・軒下に魚を干していた etc.

探究において生徒の主体性を引き出すには、生徒の心が動いたポイントを一緒に見つけることが重要です。

生徒の傾向に合わせて、前者の生徒なら「なぜそう思いましたか?理由もあったら書いてみて」後者なら「どうしてそれが気になったの?」など質問を投げかけることで本人が目を向けていないことにも注目させることで視点を広げることができます。

なぜそれに心が動いたのか?なぜその事柄が目を引いたのか?

感情優位の生徒には事柄に注目させ、事柄優位の生徒には自分の感情を振り返させるなど、生徒の傾向を見たうえでそれを選んだ理由を掘り下げるサポートをすれば、ウェビングマップを手掛かりに一緒に探究の種を探すことができます。

また、そもそもあまり数を書けない生徒もいます。そんな生徒は、何を書けばいいのか自信がない場合も多いため、まずなんでもいいので、たくさん書くことを教えることも大切です。

ウェビングマップツールの紹介

ウェビングマップは紙に書き出すのが最も手軽ですが、オンライン授業や、作成したウェビングマップをシェアしたいときには適しません。

そのようなときは、Webやパソコン上のアプリケーションで使用できるウェビングマップツールが便利です。ここからはその一部を紹介します。

XMind

(公式サイトより引用:XMind

有料版と試用版があります。パソコン上にアプリケーションをダウンロードして使います。
試用版でもメジャーなウェビングマップの作成が可能です。

画像のようにシンプルながら、色分けができ見やすいマップを作成できるのが特徴です。作成したウェビングマップは、XMind専用のファイル、またはPDF等で共有することができます。

Mindmeister

(公式サイトより引用:Mindmeister

こちらはアプリケーションのインストールなしで、ブラウザ上で使用可能なウェビングマップツールです。

ベーシックプランが無料で使用できます。無料で3つまでウェビングマップが作成でき、マップは共有・コラボ・インポートが可能です。デザイン性にすぐれ、カラフルで見やすいウェビングマップが作成できます。

まとめ

今回は、ウェビングマップという思考ツールについて紹介しました。

ウェビングマップとは、思考を可視化し整理できるツール
ウェビングマップの作り方
・マインドマップの7つのルール
・簡易的なものからスタートさせるのもOK
ウェビングマップ4つのメリットと活用例
1. 課題や問い、調べたいことを発見できる
2. 思考整理ができる
3. 課題解決に効果的
4. 生徒の思考の傾向が可視化できる
ウェビングマップツールの紹介

この手法は、一人でもグループでも活用できるため、探究における課題発見や情報整理に柔軟に活用できます。ぜひ、活用してみてください。

ABOUT ME
この記事を書いた人:Study Valley 編集部
探究No.1メディア”Far East Tokyo”編集部です!執筆陣は、教育コンサルタント、元教員、教育学部大学院生など、先生方と同じく、教育に熱い思いを持つStudy Valleyのスタッフ陣です。子どもたちがわくわく探究する姿を思い浮かべながら制作しています!先生方のお役に立ちますように。Twitterフォローで記事更新情報が届きます。
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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。