STEAMライブラリー

【経済産業省「未来の教室」浅野大介氏と対談】STEAMライブラリー=仕事と自分の興味を繋ぐ探究的な学びの場

浅野大介様プロフィール

経済産業省 商務・サービスグループ サービス政策課長(兼)教育産業室長
01年入省。2016年7月よりサービス政策と産業保安政策の部局再編を担当し、その際に商務・サービスグループ内に「教育産業室」の新設を企画。その後、大臣官房政策審議企画官として教育産業室長を兼務し、「未来の教室」プロジェクトを立ち上げ、2018年7月より現職。「未来の教室」実証事業


田中
田中
まず、どうして『STEAM』に着目したのでしょうか?
浅野さん
浅野さん
一言でいうと、STEAM教育って「仕事に繋がる学び」だと思うです。Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(人文社会・芸術・デザイン)、Mathematics(数学)を自由自在に使って自分で課題を設定して、時には他の人と協力しながら解決していく。それは、良い仕事をするプロセスと同じなんですよね。

それが出来るような教育が受けられれば、日本はもっと良い仕事であふれる社会になる。社会課題が解決され、そのソリューションを世界に売り込んでいくことが可能になっていくはずです。 

田中
田中
一見STEAMと関係なさそうな仕事にもSTEAMは生かせるのでしょうか?
浅野さん
浅野さん
教育の最上位目標を「自立」とすると、どんな仕事でも「自立的に仕事を創る」必要はあるので、あらゆる仕事に生かすことが出来ると思います。

学生の勉強を9教科という枠に閉じ込めることなくプロジェクト化すると、遂行していく過程で失敗をリフレクションすると思うです。その原因をSTEAMで考えていくっていう経験は社会人からではなく学生のころから出来るはずなんですよね。

田中
田中
学校でタブーとされているイメージの「失敗」や「負け」ですが、いい仕事をするためにはそこが大事ですよね。こういった経験によって勝つためのパターンが分かるというか。
浅野さん
浅野さん
絶対にそうですよ。失敗と混乱の中でどうやって自分の勝ちパターンを見つけていくが大切です。

STEAMライブラリーはPBL(探究・プロジェクト型学習)だから、プロジェクトに挑む過程で失敗や混乱を体験できるという点でも、社会の「リアル」に触れられる場になると思います

田中
田中
STEAMって「理系」のイメージが強くていわゆる「文系」の子たちにとっては心理的障壁が大きいかもしれませんね。STEAMライブラリーをこんな風に活用して欲しいというお考えはありますか。
浅野さん
浅野さん
ほとんどの社会事象は科学や技術の力なくして解決できないので、文系っぽいと思われる仕事や事象の裏側にも必ずSTEAMが関係しています。文系・理系問わず全ての子ども達に使ってもらいたい。

また、STEAMライブラリーは、仕事と自分の興味を繋ぐ探究的な学びの場にしたい。理科や数学の勉強、自分の生活に関係があるとわかった瞬間に面白いものになります。

だから、子ども達にはSTEAMライブラリーのコンテンツをざっくりとみて、面白そうだと思ったテーマをいくつか選んで取り組んでみてほしいですね

田中
田中
イスラエルでは学生勉強の先の仕事や人生を見据えて目的意識をもって学んでいました僕は日本もそんな風になればと考え起業しました。今日お話をうかがい、STEAMライブラリーは仕事や人生に繋がる学びであり、私達が目指すべき教育の未来への第一歩であると感じることができました

田中悠樹 (インタビュワー)

STEAMライブラリーのシステム構築事業者である株式会社 StudyValley代表取締役
2011年にゴールドマンサックス証券テクノロジー部に新卒入社。株式会社リクルートホールディングスでは海外のVCを担当。2020年に株式会社StudyValleyを設立。オンライン学習サービス「アンカー」や業務・学習支援ソフト「TimeTact」の開発や運営を行う。創業1年目でSTEAMライブラリーのシステム構築事業を受託。

STEAMライブラリーとは

経済産業省「未来の教室」が運営する、STEAM教育を通じてSDGsに掲げられる社会課題の解決手法を学べるオンライン図書館

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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。